2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

邦画「象の背中」(2007)

・『象の背中』井坂聡、日本、2007 帰りの飛行機のなかで見た。 幸せな家庭につつまれた働き盛りの男が、癌にて余命半年と告げられたとき、なにをするか。 延命を拒否し、残された時間を愉しみ、さらにいままで生きてきたなかでの総括も試みようと、ひと…

邦画「釣りバカ日誌18 ハマちゃんスーさん瀬戸の約束」(2007)

・「釣りバカ日誌18 ハマちゃんスーさん瀬戸の約束」朝原雄三、2007、日本往きの飛行機にて見る。 このシリーズ、とくに好きだというわけではないが、何本か見ている。 いわば、会社社会のアイロニーのような受け止め方、主人公たるふたりの人物のコント…

スェーデン映画「Kidnaped childhood 」「Hyena square 」「Women on the run」(2005)

チョッポでは、「服従しないおんなたち」という映画シリーズが上映中。 今日はスェーデンのセシリア・バックランダー(Cecilia Backlander)という監督の三本のそれぞれ三十分弱の短篇を観る。 ・Kidnaped childhood(2005) ウガンダでの反政府軍による子ども…

アルゼンチン映画「El pasado」(2007)

・”El pasado"、Hector Babenco、2007, アルゼンチン・ブラジル 十二年のブエノスアイレスでの共同生活のすえに、ガーエルはパートナー・ソフィアと別れる。 それは一見、円満そうには見えたのだが、ソフィアはガーエルへの未練を長く引きずっていたのだった…

スペイン映画「Inconscientes」(2004)

・「Inconscientes」、Joaquin Oristrell, 2004, スペイン 20世紀のはじめ、ヨーロッパには性の、あるいは性の意識の革命が起ころうとしていた。ウイーンでのフロイトの台頭はヨーロッパ中の精神科医を惹きつけた。 この作品では、スペインはバルセロナの…

台湾映画「黒眼圏(黒い眼のオペラ)」(I don't sleep alone)(2006)

「黒眼圏(黒い眼のオペラ)」(I don't sleep alone),蔡明亮(ツァイ・ミンリャン)、台湾(2006)タイペイあたりの街だと思った。 荒れ果てた街というイメージで、植物人間のような若者、それに賭けで瀕死の状態に陥る別の若者の看病をする男。 ことばがすく…

米国映画「アンビリーバブル」(IT’S ALL ABOUT LOVE)(2003)

・「アンビリーバブル」(IT’S ALL ABOUT LOVE)トマス・ヴィンターベア、米国(2003) 主演がホアキン・フェニックスにクレア・デインズ、それにショーン・ペン。 オリジナルタイトルが示すように、異常気象での地球の危機のなか、愛の復活を試みるカッ…

フランス映画「Ecorches」(2004)

・「Ecorches」、Cheyenne Carron、2004、フランス ふたりの若いカップルが人里はなれた屋敷でヴァカンスを過ごす。 しかし日がたつにつれ、息がつまり、愛欲生活もおろそかになる。 ふたりの関係は険悪な、サディスティック様相を帯びる。 殺伐な暮らし…

スペイン映画「Los lunes al sol(「月曜日にひなたぼっこ」)」(2002)

・「Los lunes al sol(「月曜日にひなたぼっこ」)」、フェルナンド・レオン・デ・アラノア、2002、スペイン この作品のスペインの失業者は、造船所の解雇者であり、会社側と対決したすえに、路頭に迷う。 しかし、会社側にやや妥協気味だったひともいれ…

フランス映画「A tout de suite(「いつか会える」)」(2004)

「A tout de suite(「いつか会える」)」ブノア・ジャコ(2004)フランス パリのふたりの画学生のおんなの子。 街で仲良くなった男は、銀行強盗で殺人犯であった。 いきなり恋が燃えあがる。 しかし、このおんなの子ふたりは、その銀行強盗の若者に突い…

メキシコ映画「"Luz silenciosa"」(2007)

・"Luz silenciosa", Carlos Reygadas, 2007, メキシコ、オランダ、フランス メキシコの北部にメノニータスというグループが住んでいる地域がある。 かつてのドイツから移民してきたものだが、宗教的理由にもより孤立して暮らしている。 暮らしは牧畜、農業…

フランス映画「Je vous trouve tres beau」(2005)

・”Je vous trouve tres beau(「あなたはハンサム」)", Isabelle Mergault(イザベル・メルゴー)、2005、フランス 一週間前にみたフランス映画月間、ところは商業館のシネ・ディアナであったが、今回はUNAMのチョッポにて。 アイメは、フランスは片田舎…

米国映画「ミュンヘン」(2005)

・「ミュンヘン」スティーヴン・スピルバーグ、米国(2005) いわずとしれたスピルバーグの問題作。 この映画についてはいろいろなことがいわれている。 しかも、一歩突っ込んだ性格をもったためか、この作品はイスラエル、パレスチナ双方から批判される…

フランス映画「Quatre etoiles」(2005)

・「Quatre etoiles」、Christian Vincent、フランス(2005) ニホンを含みほぼ世界で実施されていると思う。 フランス映画月間である。 以前は作品に関わったひとたちが舞台挨拶とかしていたようだけど、今回はなかったのか。 それで全体を見渡すと、コ…

インド・米国映画「The Namesake(「その名にちなんで)」(2006)

・”The Namesake", (”El buen nombre"、「その名にちなんで」)、Mira Nair(原作ジュンパ・ラヒリ)、2006、インド・米 国 越境の話。 優秀なインド人の男が見合いのような形でインド人の女の人を引き連れて米国はNYに渡る。 このインド人の男、電子系…

邦画「ウォーターボーイズ」(2001)

「ウォーターボーイズ」、矢口史靖、日本、2001 男子高校生が、ひょんなことから、シンクロナイズド・スイミングを仲間と演じる破目になり、その顛末をドタバタ調に、しかし青春ドラマ風にも描いたもの。TVドラマのノリで、もちろんあまりおもしろくはな…

邦画「ホタル」(2001)

・「ホタル」、降旗康夫、2001年、日本ショーワ・テンノーの死去に触れた邦画には、知っているだけでも、「時雨の記」と「ホタル」があって、この「ホタル」を取り上げたい。 いわゆる特攻の任を負って、散っていった若者たち。 じつはかれらにはかれら…