米国映画「Whatever Works(「人生万歳」)」、ウッディ・アレン、2009、米国

やはりストーリーを語らなくてはならないと思う。
 老年にさしかかったNYの男は人間嫌いでもあり、チェスを教えたりして暮らす。
 そこで南部から家出してきた若い女と出会い、かかわらせられる。
 日々、男も女の子のことが気になりだし、ついには結婚までにいたる。
 そのころまでには南部から母親も出てきて、若い女と出奔したという父親もあらわれ、さらには若い男に女の子はこころを奪われてしまい、老人の恋もはかなく終わる。

 そんな顛末がすべて主人公の老人のほろ苦く、ややひねくれた見方を通して語られていくので、この語り口こそが主人公だとまで言えそうだ。
 そう、NYにはなんだってあり、どんなことも起こりうるのだ。
 母親まで若ぶってしまい、青春やら恋を謳歌するにいたる。

 NY はこんな街であると、あらためて実感。


(01 of april, 2011)