スエーデン映画「MAN SOM HATAR KVINNOR/THE GIRL WITH THE DRAGON TATTOO/MILLENNIUM(「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」)、Niels Arden Oplev 、2009



 世界的なベストセラーの映画化、という話だが、わたしはあまり知らなかった。
 はじめは、松本清張のようなお金持ち家族の謎解き、それがナチス絡み、ユダヤ人絡み、またはサイコ系、そして武器密輸とか変転するが、もっとも注意を引くのは、謎を追いかけるわりとふつうそうな男、それに訳ありそうな若い女で、火器などには禁欲しつつ、緊張感、あるいは恐怖感をじょうずに盛り上げていくのは見事。
 はじめはテンポもゆるく、退屈そうであったが、やがてストーリーが緊迫性をましていくにつれて、気がつくと惹きこまれていた。
 このスエーデンというあまり表舞台には出てこないような国にてうごめくものがたくみに描かれる。
 この男と若い女の描き方、その魅力も味があり。
 三部作のまだ一部だとか、いったいスエーデンという国はどうなっているのか。


            (2010/08/22)