フランス映画「Oceans(オーシャンズ)」、Jacques Perrin、2009


海洋モノは歴史的にフランスがつよいのか。
 いろいろな水中、水上の生きものが丁寧に、視覚的に、しかも迫力をもって描かれる。
 じつはこういった生きものは注意していれば頻繁にTVでも見つめることができるので、それほど驚くようなシーンがあるわけではない。ただ程度モンダイというべきか。
 しかしこの種の作品がなるべく多くのひとに見られたほうがよいことにこしたことはない。

 まえにモンダイになっていたのを聞いたような気がするが、フカの鰭目当てにそれだけを切り落とし、残りの泳ぐ力のないサメを海中に放し、海底であえなくもがくところがこの作品のもっともショッキングなシーンだろうか。
 また捕鯨をより海底からのショットで撮ったシーンがあり、ユニークではあるといえる。

 とにかくこの作品の試みは評価していいと思う。

 スペイン語吹き替えであるのが気になったが、じっさいはナレーションはごくわずかで、あまりモンダイはなし。

 この作品、ニホンでも1月に公開されていて、ナレーションが宮沢りえで、主題歌までこしらえられたという。
 ニホン人は盛り上げるのにオブセッションを抱いている。

(2010/05/23)