邦画『間宮兄弟』(2006)
ニホンの社会をこうして眺めるのもおもしろい。
オタクとして生きていくのはむずかしくないかもしれない。
ニートにもならずに、オタクとして生きていくこと。
あるいは、いまのニホンでは、オタクとして生きるのがいちばんの快楽なのではないか、と思えてしまう。
間宮兄弟、なんていうから、間宮林蔵のことだとか思ってしまったが、つまりは、マニヤ兄弟ということなのか、と気づくのは容易だった。
しかし、オタクでも世間を気にすることがあり、ガールフレンドやら、奥さんの存在を夢想してしまうこともあるらしい。
かくして、自分たちの世界から一瞬、抜け出て、おんな(の子)たちの世界に乗り出していく。
ちょっとロマンチックではあるが、じつはドタバタ喜劇以外のなにものでもない。
失敗することに運命づけられている、なぜなら、住んでいる世界、価値観がまったくことなっているから。
好奇心を示してはくれるが、わたし自身もたびたび言われたように「お友だちでいましょうね」でピリオドになる(爆、というか、まるっきり、自分を投影しちゃってる!)。
だから、それなりに主人公たちの苦しみは、笑い飛ばすだけでなく、生身で感じられるってこと(爆アゲイン)。
でも、全体のトーンは落ち着いている。
ストーリーは少なく、ミニストーリーもいくつかあるにはあるが、おおらかだ。
おおげさにいえあb、それこそ、則天去私にちかい空気。
もてても、もてなくても、けっきょくはどうでもいいことにすぎない。。。ということで、兄弟に歩みをそろえる。
(ただし、オタクの価値観ってのも皮相的でもあり、趣味に生きているようにみえて、じつは押し付けられているところもあるはずなのだが。。。ネ?)
(2008/02/23)