米国映画「Monster house」(2006)

「Monster house」Gil Kenan,米国(2006)

シネテカのマチネにて、「Monster House」を見る。
 米国、2006年製作。監督はギル・キーナンとかいうひとだが、スピルバーグが関わっている。

 小学の高学年の男の子ふたりに女の子ひとり。
 CGがうまいのはまちがいないけど。
 主人公の男の子にお年頃の姉貴がいて、ちょうど両親が泊りがけで出かけたので恋人を連れ込む。このアンチャン、あんまりまともそうではない。
 本ストーリーのほうは、あっちこっちに出てると思うから、あんまり触れない。

 CG合成による人物造形は、それこそ日進月歩の感あり。
 それでも、やっぱり生のニンゲンを愛している当方にとっては、やっぱりまがい物という印象がいなめない。
 この当のアンチャン、子ども向きの映画だから、本領は発揮しないけど(笑)、かなりヤバそう。
 表情に翳がある。闇を抱え込んだ造形になっている。なぜなのか。
 進境著しいCGの人物造形であるが、この作品では、人物に影を効果的にまとわせている。とくにこのアンチャン、というわけ。
 この技法は、つまりお能の面にも共通する話なのではないか。顔の表情の開発にどれだけビミョウさを加えることができるか。だが、それにもまして、おなじ顔でも陰影の付け方によって、かなり顔つきが変わってくるのではないだろうか。
 まあ、そんなことが気になっていた。


                (2007/04/16)