米国映画「The Fountain」(2006)

・”The Fountain(「ファウンテン 永遠につづく愛」)", Darren Aronofsky, 2006、米国

 スペイン語タイトルは「命の泉」。
 異端審問やら、聖書の智慧の樹、はてはマヤの死生観、永遠の生、すべからく壮大なスペクタクル。ニルヴァーナへの世界にまでいたる。そこにふたりのロマンスが込められ、やはりハリウッド調は隠せないが、それでも迷宮的な世界が、わずか一時間半のあいだにひろがる。ストーリーを追うだけで精一杯で、浸りきるのはムズカシイかも。
 描きたいことはわかる。もちろん言い足りないのは仕方がなく、そこは見る側で補ってあげなければならないがそれは邪道か。

 これ、東京国際映画祭でも上映されたらしく、観たニホンジンは少なくないようで、コメントもわりにある。しかし描かれたものの本質に迫るのは苦難。

            (2007/03/12)