メキシコ映画「Dollar Mambo」(1993)

・”Dollar Mambo", Paul Reduc, 1993, メキシコ

フリーダの本篇(セルマ版ではないやつ)を撮ったポール・レデュック。
 カルペンティエルバロック協奏曲の映画化でも有名(”バロック”)。ジョン・リードのメキシコ体験なども描く。
 しかしこのいわばカルト的映画監督、あまり製作数は多くなく、資本やら一般ウケしないことなどが理由らしいけど。

 このDollar Mamboは、公開当時にも観たのだけど、フリーダやバロックとの違いが著しく、体調もよくなく、うとうとした感じだったような。それで夕べ、ふたたび観る。

 米軍のグレナダ侵攻、パナマあたりの話。米軍兵士とパナマ人のやりとり。これがタイトルのように、踊り、パントマイムで展開される。これ、バロックとおなじで言葉がいっさい加わらない。この音楽と身体性、つまり様式化されたパフォーマンスにこそ注目すべきだったのかな。ストーリーはかなり破天荒そうにみえて、要所要所は政治意識もまじえてしっかりアクセントをつけている。
 でもこのひとの作品、ニホンではちょっと観られそうもないかも。


(2007/03/05)