イギリス映画「The Last King of Scotland(「スコットランドの最後の王様」)」(2005)

「The Last King of Scotland(「スコットランドの最後の王様」)」、ケヴィン・マクドナルド(2005)

アミン、ウガンダのアミンのことは誰でも知っている。かつての、アフリカでの有数の独裁者。
 しかし、具体的にどういうことをしたのか。ウガンダとはどういう国なのか。ちょっと突っ込まれると、困惑してしまう。すくなくてもわたしの場合は。
 ウガンダのこと、アミンのことは聞き知っていても、あえてどういうことになっているのか、それだけの好奇心を繰り出すのは、フツウの暮らしをしているかぎり、わたしたちにはムリだと思う。

 たまたまウガンダにたどり着いたイギリス人青年医師、といういう、いわば傍観者兼分身化、によって、それが目の前に繰り広げられる。
 それに見よ、このフォレスト・ウィッテカーのものすごさ。

 独裁者といえばラテンアメリカでもアフリカでも欠かせられないもの。それがアフリカでは、人物のキョウレツさがさらに際立つ。とはいいながら、やはり人の子、心理劇の犠牲者にもなる。あのアミンにして。。。

 この作品も、かつて(いま現在も?)ヨーロッパがアフリカに対してなにをしたか(しているか)を思い起こすようなイマジネーションとともに観るべきもの。


                 (2007/02/26)