キューバ・アルゼンチン映画「Historias clandestinas en La Habana」(1997)

「Historias clandestinas en La Habana」Diego Musiak、キューバ・アルゼンチン(1997)

 キューバの妖しい物語。

夕べTVで観てた映画は,"Historias clandestinas en La Habana" という。「ハバナの秘密の物語」、かなりおどろおどろしいけど。監督は Diego Musiak といい、’97年の製作、アルゼンチン・キューバの合作。

 傷心を抱いてキューバを訪れたアルゼンチン人の中年女性。このひとは乗ったタクシーの兄ちゃんと仲良くなる。
 このタクシーの兄ちゃんは、母親との二人暮らし。
 母親は息子に、父親は革命にまつわる戦いで亡くなったとか語り聞かせてきた。ところが、たまたまおなじくキューバを訪れた昔の恋人、つまりこの母親に再会。
 この因縁のまつわる二組のカップルがどうやら結ばれていくというストーリー。
 脇ストーリーとして、若い男女カップルの進展、おなじく中年の男同士のカップルの話がはさまる。
 これだけのストーリーで一時間二十分たらずの長さでは、やはり物足りない感じがする。
 そうだ。さらに、キューバの歴史・社会をリポートするような役のひとも紛れ込む。
 ちょっと構成に難があるかな。でもその意欲は認められると思う。
 マレコンやら旧市街が美しく描き出されていた(わたしは行ったこと、ないけど)

 カップルのローテーション表とかあれば。
 そういえば昼間、思い出したんだけど、映画の冒頭にキューバ映画にはめずらしく対位法的な音楽が流れてた。あれって、やはり内容の暗示っていう意味があったんだろうな。

 とにかく初老組のカップルなんて30年以上もの空白があるわけだから、正攻法でいけば、いくら時間があっても話し足りないくらいだとは思うけど。それって単純発想かな。

                (2006/06/22)

 映画のイメージが見当たらないので、イメージは監督と主演女優。