米国映画「Winter's Bone」、Debra Granik 、2010、米国

米国は中西部か、ミズーリ州あたりのいなか、木立が貧相に生える地域で家畜ぐらいが生計のたしになる。
 父親は失踪、母親は鬱病か、それで妹、弟たちを育てなければならない十七歳の少女は、ひとりで逆境に立ち向かう。
 生計が思うままにならないなか、縁戚関係もこじれ、そんななかを右往左往する主人公にそっと手をさしのばすひとたちもいるが、この少女は泣き出したりもせず、淡々と暮らしていく。
 健気でさえある。
 お金のためならなんでもしそうで、イラク行きの軍に志願までする。
 こんな米国を見せてくれてありがとう!

 わたしが見たことのある米国映画で、もっとも鬱屈的な作品のひとつと思われる。


(6 de marzo, 2011)