2010-06-01から1ヶ月間の記事一覧
メキシコきっての人気俳優ガーエル・ガルシアとディエゴ・ルナの共演ということで、魅力たっぷり。 メキシコのいなかで働く兄弟のひとり(ガーエル)がプロのサッカーにスカウトされ、弟も無理やり首都デビュー。 兄のガーエルは、一躍有力選手になり歌手業…
アルモドバル監督の新作、ペネロペ・クルスの魅力満載。 時間が前後し、プロットは入り組む。 富豪実業家の秘書が、女優業にすすみ、実業家、映画監督のあいだの確執やらその周囲の人物の遣り取りですすむ。 じつにしっとりと、しかしサスペンス調にときが流…
米国映画ではあるが、よくあるハリウッド映画とはひと味、ちがうようだ。 トムという青年とサマーという女の子が仕事先で知り合い、付き合いだす。 しかしトムはあまり美男ではないし、どこかピントがはずれていて、サマーもあまりリアルではない。 その意味…
ひとは仕事をもとめて南から北へと流れる。 現代の世界では労働人口の移動(合法・不法)が問題の焦点のひとつであり、メキシコを例にとれば、メキシコから米国への密入国者たちがテーマになる。 それはいまではずいぶんとその労苦を中心に語られている。 し…
戦後まもなくのフランスにてフランス料理をおさめたジュリア(メリル・ストリープ)と、ニューヨークにて、やや浮いてしまった若い女ジュリーのフランス料理修行が、対位法的に並べてある。 ジュリアのパートは、古き良きパリにて、ことばに苦労しながら学ん…
オドレイ・トトゥがシャネルを演じるというので評判になっている。 ポスターはよく撮れているが、ここでのオドレイ・トトゥは、どちらかというと藤田弓子のように見えてしまう。 ココは唄が好きな、どこにでもいるようなお針子娘、このお針子娘というのは、…
戦間期のパリのミュージック・シアターでのひと騒ぎ。 その興亡というと堅苦しく響くかもしれないが、社会情勢やら人間悲喜劇をからめている。 もちろんふんだんにシャンソンが唄われる。 こういったショービジネスがキライではないが、今回は、大筋はつかめ…
精神的に異常をきたしてしまっている黒人チェロ(ヴァイオリン)奏者と、白人ジャーナリストとの絡み合い。 米国のアフリカ系黒人がなぜクラシック音楽を?などと問うてはいけない。「バグダッド・カフェのあの男の子も紙の鍵盤でバッハを弾いていたではない…
ニホンにおいても明治新政府になり、学制発布ということで義務教育が開始されると、労働力を奪われるとみなした親たちは反対したのだという。 メキシコにおいては、とりわけ地方においては仕事の現場に投げ出されている子どもがうじゃうじゃいるらしい。 し…
ニホンでいえば、かつての出稼ぎ社会のなかで三ちゃん農業が営まれていたころ(若い子は三ちゃん農業ってわからないかな)、農村において何が起きていたか、あるいは男が出征してしまった土地にて残った者たち(つまり老人、女、子ども)になにを見聞きした…
・「Un baiser s'il vous plaît (「キッスをよろしく」)Emmanuel Mouret 、フランス、2007 フランスの地方都市ナントにて中年のふたりの男女がかかわり、わずかなときをいっしょに過ごしながら、思い出話を語る。 おんなのほうが、ふたつの若いカップ…
アルゼンチンのひとつの家族が、歴史に翻弄されるなかで、いかに生き、浮き上がり、または墜ちていったか。 ひとつの家族のなかでも不一致やら反目がありえて、しかも状況を利用したもの、状況に盾突いたものとさまざま。 21世紀初頭の経済危機のさなか、…